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傭兵談
今俺は堕ちているのか?・・・それとも・・・どっちなんだ? −そこらじゅうに転がる、少し前まで泣いて笑っていた物体に目をやった。 慣れというやつは恐ろしいものだ。以前はこれを見て吐いてばかりいたが、 慣れてくるともはや何も思わなくなった。 −悪く思わないでくれ。これも仕事だからな− ふと、俺は自分の尻に悪魔の尻尾が生えているのではないか?と錯覚した。 いや。錯覚でもなく既に知らず知らずのうちに俺は悪魔になっているのかもしれない。 −ただお前らが弱かっただけなんだよ− そうやって自分自身さえも納得できない理論で、強引に心の中のモヤモヤを片付けていく。 もはやこの光景さえも狂気の沙汰と思えなくなっていた −お前は神か?悪魔か?− さぁな。でもこんな事を顔色も変えず出来るって言う事は、 俺もそのうちのどっちかって事なんだろう? いつかは俺は狂気と正気の境界線も分からなくなり、 完全に人で無くなってしまうのかもしれない。いや−もうそうなのかもしれない。 (コメント by マルチくうねる)こちらは、ペタジーニの嫁様から投稿していただいた作品です。 「君よ」の裏側に当たる作品になるでしょう。 戦争への参加を職業とする男の背負う、深い業。 弱いことが罪となる世界に身をおき、勝ち抜いてきたもの…。 戦場のルールを貫きつつ、そのルールに従えない心をどこか持つこの傭兵は、 もしかしたら…こんなに強いにもかかわらず… 傭兵でないほうが幸せであるのかもしれません。 感想を伝えたいという方は、当ページの掲示板までお願いします。(ぺこり) |