ふと、目を覚ました・・・
そこは見た感じ、造りの良い城で私は客室か、城の主が自室で使っているような部屋のベットに寝かされていた。
そして、心地よい風が入ってくる窓から外を覗く・・・尽きること無い地平線そこに沈もうとしている夕日
「綺麗・・・」そっと呟いた。ふと、薬指に何かをはめている感触がある。私はそれを見る。
「綺麗な指輪・・・そうだった。約束したもんねシャナンと」

 コン コン

「どうぞ」
「はい、失礼します・・・って!王妃が目を覚まされた!」スカサハ・・・鈍いわよ
「ただいま、スカサハ」
「ええ、随分シャナン様もご心配しておられましたよ」
「そうでしょうね・・・所でシャナンは?」
「ええ、ヴェルダン平定の祝賀会に出席しております」
「そう、終わったのね・・・」
「はい・・・あの戦いは終わりました」
「もう、誰も傷つかなくて済むのね」
「ええ、そうですね・・・」
「スカサハ!・・・って!王妃!」
「この娘は?・・・スカサハのいい人?」
「「あ、えーとその・・・」」
「ふふ、二人とも落ち着きなさい」
「「あ、はい!」」
「とりあえずここは何処かしら?」
「イザーク城です・・・でも本当に良かった。王妃、貴方が目を覚まして・・・」
「有り難う・・・スカサハ」


ファイアーエムブレム異伝
狂神の娘

1部最終話「真の勝利者」


 1『全てを終わらす為に』


  イザーク城

「ふぅ・・・ご馳走様。美味しかったわよ、スカサハ・・・ いいお婿さんになれるんじゃないのかしら?」私はお茶をすすった後、 正直な評価をする。
「ふふ、お褒めたって何も出ませんよ」しかし、料理が上手い男って、 そうそういないと思うんだけど・・・
「いいの?私ばかり相手をして、彼女に嫌われちゃうぞ?」
「そうよ、スカサハ!確かに王妃は美人だし、シャナン様が 奥様にするだけの器量はあるし ・・・胸も大きいし」あらあら
「ふふ、ラドネイはまだ未来があるんだから・・・ スカサハにでも揉んでもらいなさいよ」

 ぶっ!!

「なななななななななななな、何いってんですか!!」 ふふふ、やっぱり若い娘ってからかいがいはあるわ
「ふふふ、スカサハもしっかりエスコートして上げないと」

 ばん!!

「どうしたんだ?慌てて」
「た、大変です!!ヴェルダン城が占拠されました!!」
「な!何だって!!詳しい説明を!!」
「は、はい!!ヴェルダン城が急に・・・黒い球体に包み込まれて」
「スカサハ」
「何ですか?」
「私の腕輪は何処?」
「案内します」

 后の部屋

「これですね?」
「ええ」私は腕輪をはめる
「庭は?」
「こっちです」

 

「少し退いて」
「何をするんですか?」
「私の武器を持ち出すだけよ」
「何をするつもりですか?」

 ポン

「あの研究室が・・・」
「入って来ちゃ駄目よ、着替えるから」

 リノクの研究室

「さて・・・」私はいつもの戦装束に着替えて、屠龍に話しかける。
(おまたせ)
(我が主よ・・・これで終わりにするのか?)
(ええ、全てを・・・断つわ)
(ならば・・・我も主の力になろうぞ)
(有り難う)
「次は・・・」サマナーリングに私が契約した全ての者の宝珠をつける。
「これでよし」軽めのグリープを履いて準備完了

 

「王妃、その格好は?」
「貴方の考えている通りよ」
「無茶です!」
「どうかしら?」
「大体場所も分からないのに!」
「大体の方角を教えて」
「あっちですよ・・・」
「有り難う」
「行くんですか?」
「ふふ、自分の夫を助けに行くのに理由はいる?」
「・・・」
「そう言う事よ、ファフニールいらっしゃい」
「やっと俺様の出番か・・・乗りな、自分の男助けに行くんだろ?」
「ええ」
「帰ってきて下さいね・・・でないと、イザークの民が悲しみますから」
「ふふ、そうね・・・行きましょう!ファフニール!!」
「おうよ!飛ばすぜ!!」


 2『運命の双子』


 ヴェルダン城 上空

「あそこね・・・あの結界」
「ああ、その様だな」
「割れる?」
「ああ、あれぐらいならどうにかなるぜ」
「割って、そこから私が進入する。その後、リングに戻って」
「あいよ、いくぜ!!バニシングレイ!!」といってから ファフニールは口からブレスもとい光線を吐く

  びむぅぅぅぅぅ!!

 びし・・・ピシ、ピシ、パリィン!!  ものの見事に結界は割れる。

「おりゃ!!」結界が割れた瞬間にファフニールは急降下して城に突撃する。
「せぃ!」私はタイミング良く、バルコニーに着地し、 すぐにファフニールをリングに戻す。
「随分、お早いお着きね、お姉様」 リリス・・・そう、私の鏡そして運命の双子
「そうね」
「来ると思っていたわ・・・」
「当たり前でしょ?愛する旦那様が囚われているのだから」
「ふふ、愛は偉大ね・・・」
「シャナンと仲間を返して」
「嫌よ」
「なぜ?」
「貴方には分からないわ」といってリリスは鎌を構える。
「貴方と戦うしかないの?」
「だったら、なんでそんな装備をしているの?」
「・・・カオスと戦う為よ」
「何を馬鹿な事を!!勝てるわけがないわ」
「やってみなくちゃ分からないわ」
「無理よ!」
「でもね・・・私達はカオスを乗り越えなければ 自由に生きる事は出来ない・・・私達はマリオネッテのまま」
「そうかも知れない」
「貴方だって、これは理由があって起こしてるんでしょ?」
「なんの事?」
「ふふ、白を切っても無駄よ、私は貴方の姉ですもの」
「ふん、だったら。私が引けないことは分かるんじゃなくて?」
「そうね・・・」
「リリス!!」傭兵団?
「ヴォルガング・・・手を出さないで、これは私の戦い」
「・・・分かっている。野郎共手を出すな」
「へい」
「彼らのため?」
「ええ、だから私も引けない。だからリノク、貴方を倒す」 そしてリリスは私に襲いかかってきた。

 ヒュン 私はその一撃を交わし

 ヒュン 次も交わす

「抜きなさい!」
「抜く必要もがあるの?」
「何を言っているの!!私達は戦っているのよ!!」
「戦いって言うのは、両者が戦意がないと成立しないわ」
「戯れ言を!!」更に斬りかかってくる。

 ヒュン 次の斬撃も交わす

「リリス・・・」
「なによ!」
「私は人を殺せばいいの?」
「え?」
「私は後どれだけ人を殺せばいいの?」
「・・・」
「教えて・・・リリス」
「だったら!戦うことしかできない者はどうするのよ!!」
「・・・」
「私はあの後、カオスに飽きられて捨てられた! それを助けてくれたのはヴォルガング達・・・ ここにいるみんなは戦うことでしか生きていけない」
「・・・」
「だから!みんなの為に戦いの場を提供するだけ!!それが私の役目!!」
「でも・・・争いは何も生まない」
「分かっているわよ!!」
「だったら・・・なんで探さないの?平和な世界を生きる方法を」
「それは・・・」
「なんでそうする努力をしないの?」
「・・・」
「私はそうやって、カオスの呪縛から逃れることが出来た。人を・・・ シャナンを愛する事で私はカオスの呪縛から抜け出すことが出来た!!」
「無理よ!!そんなのできっこない!!」
「大丈夫よ、貴方は私の妹なんですから」
「出来るの?」
「私だって手伝って上げる、だから泣かないで・・・」
「私泣いているの?」
「ええ」私はそっとリリスに近寄り、涙を拭う
「リノクの姐さん・・・あんた優しいな、だけどよ・・・ リリスの言うことは正しい、俺達は敵を潰すことでしか生きていけない」
「私もそうだった」
「え?」
「今は愛する旦那がいるからこうしているけどね・・・」
「でもよ、あんたは特別だよ」
「そうかもね・・・でも、私はそんな力要らなかった」
「リリスもそう言ってた」
「・・・探してみなさいよ、戦う以外の生き方を」
「だけどよ・・・」
「そんなんじゃ、妹を助けて上げる事は出来ないわよ」
「お姉様?」
「ふふ、私だって自分だけ変わった訳じゃないもの、 仲間や大切な人みんなの助けがあったから・・・私はここにいる」
「俺達が・・・リリスを助ける?本当に・・・出来るのか?」
「出来るわよ、貴方達ならね・・・誰も怪我させてはいないんでしょ?」
「はは、さすがはリリスの姉だ。全部お見通しか」
「必然よ、惚れてるんでしょ?」
「くく、バレバレか」
「とっとと、どこかに行って平和に暮らしなさいな、証拠は隠滅しとく」
「ああ、そうさて貰うぜ、リリスはどうする?」
「貴方達の面倒は誰が見るつもりよ!」
「そうだったな・・・世話になる」
「アンタ達も!しっかりしなさいよ」
「「「「「へっ、へい!!」」」」」
「ふふ、それでよし!とっととてっ」

 ドクン

「いや・・・なによ、これ、うぅ!!」カオス・・・どこ!
「リリス!」
「寄らないでヴォルガング!今は駄目」
「でもよ!」
「な・・・何かが私の中から」

 グチャ あの不定形の者・・・間違いないわ

「な!何だよ此奴は!」
「混沌・・・リリスのね」
「なんだって!!」
「カオス・・・舐めた真似してくれたわね」私は屠龍を抜く
「やれるのか?」
「当然よ、武器は?」
「あるぜ!リリス特製のな!」大きめのグレートソードを抜く
「そう、なら問題ないわね、私とヴォルガングが陽動するから、 貴方達はリリスを!」
「へぃ!」
「先に行くから、援護よろしく」
「ああ」
「せぃ!」私は袈裟で混沌を切り裂く

 ズシャ! 問題なく混沌は切り裂かれ、核らしき物が露出する。

「そこだぁ!!必殺!!ドラゴン・ペイン!!」
「おらっ!!」

 ズガシュ!! 核に突きが入り、

「どらぁ!!」突きが入ったところから、斬り上げ

 ズシャ!!そこから

「これで終わりだ!!とっとと逝きやがれ!!」

 グシャ!! グシュ!! 斜め十字が核に入り

「きしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」混沌はやや甲高い悲鳴を上げて・・・

 シュゥゥゥと煙を上げて消えていった・・・

「やったのか?・・・」
「リリスの混沌はね・・・」
「お姉様?」気がついたみたいね・・・
「大丈夫?」
「はい・・・」
「ふふ、リリス立ちなさい」
「はい」
「しかし、こうも上手く混沌を壊せるなんて」
「え?」
「私は一年も寝たきりだったから」
「そうなんだ・・・」
「リリス・・・」
「ヴォルガング・・・」
「生きててよかった」
「私が死ぬわけ無いじゃない」
「はは、ちがいねぇ!」と場が和む、 こう言うのも悪くないよね・・・リリス


 3『カオス再臨』


「来た・・・」
「ええ、来ましたわね・・・お姉様」
「どうしたんだ?」
「奴が・・・来るわ」
「奴?」
「私を捜していたのかな?娘達よ」この感覚・・・間違いない
「「カオス!!」」私達は声が聞こえた方向を見る。 そこには無表情の仮面を着けた漆黒の吟遊詩人が居た。
「・・・何様のつもり?」
「随分と私のシナリオを狂わせてくれたな・・・」
「貴方の書いた三流シナリオなんてまっぴらご免よ」
「そうか、お気に召さなかったか」
「当然よ!!私だって生きている!私は人形じゃない!!」
「リリス、確かにお前は生きている、 しかしなお前達は私の所有物なのだよ!」
「哀れね・・・」
「なんだと?」
「貴方は他人を傷つけないと自分を表現できない・・・なんて哀れ」
「・・・それがどうした?」
「今だから分かる・・・貴方はとても弱い」
「え?」
「常に独りで」
「黙れ」
「傷つける事しかできなくて」
「黙れと言っている」
「そして、それが無くなってしまえば、何もないただの顔のない者、 それが貴方の正体よ・・・カオス」
「だが・・・貴様らを傷つける事は出来るぞ?」
「でもそれだけ・・・私は貴方に絶対に負けないもの」
「ほぅ・・・私を屠るのか?」
「貴方には勝てないわ」
「矛盾しているぞ?」
「負けなければいいのよ、貴方を乗り越えればいいのよ」
「いってくれる。では・・・やってみるがいい人と神の力の差見せてやろう」 そしてカオスは無表情の仮面の上に新たな仮面を着けた。
「では、始めようか殺戮の宴を」そしてカオスの漆黒が蠢いた。


 4『終焉』


 ヴェルダン城 城内

「いっせーので!!」タイミングを合わせて扉を体当たりで突き破る。

 バキャ!! 先程の鋼鉄のような頑丈さはなく、 いとも簡単に壊れてしまう。

「うわっ!」セリスは勢い余ったのかそのまま倒れてしまう。
「大丈夫かセリス?」セリスに手を貸す
「うん、大丈夫だよ」
「しかし奴らは何処に行った・・・」
「うん、何処にいったんだろうね・・・」

「我紡ぐは・・・異界の言、我呼び出すは古き支配者の業、 そは全てを無にし、其は全てを解放する風・・・我が呼びかけにおいて、 ・・・いでよ!
 ハストーウルウィンド!」

「セリス!」
「うん!聞こえた・・・上だ。誰かが戦っている」
「急ぐぞ・・・さっきの声がリノクに似ていたしな・・・」
「そうだね・・・行こうみんな」 

 エントランス

「朽ちなさい!ヴォイド!!」崩壊の呪(じゅ)をカオスに放つ

 ヴォン  崩壊の呪がカオスに食らいつく

「ほぅ、崩壊の呪か私の力が無しでここまでやるとは大したものだ」 うそ・・・効いてない?
「ヴォイドが効かない?」
「効いてはいるぞ、ただ痛みがないだけだ。娘達よ何故そこまで戦える?」
「大切な人が居るから、私には必要としてくれてる人が居て その人を想うからこそここまで戦える!」
「私は私に『人』という物を教えてくれた者達を護るために戦っている!」
「そうか・・・娘達よお前達は『私の娘』としてではなく、 人としての尊厳を武器に戦っているのか」
「そう言う事だ。リリスの親父さんよ、俺達はな、リリスの為だったらよ 神でも悪魔でも竜であろうともぶった斬る!この剣でな」
 ヒビの入った魔剣を彼は構える。
「その意志の強さが、貴様達の強さか」
「だから、カオス貴方をこの世界から消し去る」 私はヒビだらけの屠竜を突きの構えでカオスに構える。
「それで、終わりにするのだな?」
「ええ、この屠竜(このこ)の最後の一撃で」
「出来るのか?」
「終わらせて見せる!私とリリスの因縁を最後の一突きで!!」
「来い、それで終わりにしてやろう」カオスはヴォイドに 食われながらも黒い剣を創り出す。

 私はカオスに向かって跳び、最後の突きを放った。

(屠竜、今まで有り難う)と屠竜に言って・・・

 パキィン!

 そしてエントランスに屠竜の刀身が砕ける音が響き、 カオスが塵になっていく
「何で避けなかったの?」
「泡沫の夢、全て泡沫の夢、私は死んでもまた私は繰り返される。 だが死の瞬間は蠱惑で甘美な時だ。だから死んだ」
 少しずつ塵になっていくカオスは呟く
「さようなら」と私は呟いた。

 エントランス前

「ここか!」私はエントランスになだれ込む、そこには・・・
「ただいま」イザークにいるはずの、
「全く、待たせすぎだぞ。一年も待たせて」私の愛しい
「あはは、ごめん少し手間取っちゃて全てに決着を付けるためにね」 何時目覚めるのか分からなかった。
「はは、だからそんなにボロボロなのか?」私の
「うん、でももう戦う事はないからいいの」妻がいた。 私はリノクに抱きつき・・・
「本当によく帰って来てくれた」
「うん・・・ね、キスして一年ぶりの」
「ああ」私は彼女と唇を合わせた。


 5『その後』


 あの戦いから15年の時が流れた。 私はシャナンと約束通りシャナンの奥さんになって (と言うより私が眠っている間にそうなっていたらしい) シャナンの仕事を手伝ったり(と言うより私に政治の才があるらしく、 仕事の半分は受け持ってたりする。)

「あなた、そこの税率下げた方が良いんじゃない?」
「ん?ここか?」
「そうそう、イザークの財政は豊かだから これ以上取ったて意味ないと思うけど」
「なるほど」

 トラキア共和国は現在とても国力が豊かになった。トラキアから鉱物、 レンスターからは食物その二つをミトレスに輸入し国力も大幅に上がっている。 近頃、トラキアの方でも大分土地が肥え始めたらしく、 少しずつだけど食べ物が取れるようになったみたい。

「あなた、お帰りなさい」
「ああ、ただいまアルテナ」

 アグストリアはアレスとリーンが苦労しながらも統治をつつけている。
 なにやら民を教育する所を作るとかで色々なところを走り回っているらしい

「うーむ、なかなか手こずるな」
「確かにね・・・」

 ヴェルダンはレスターとパティが統治している。 自然と街のバランスを考えて街を作るのが大変だって聞いている。

「これ以上街を増やすと森が」
「レスターだったら、街を大きくすれば?」

 シレジアは知識を保管する国と呼ばれるようになった。 聖戦士が記した過去の記録、闇の魔術書そしてあの戦いの記録、 全ての記憶が彼処にある。

「さて・・・」
「あなた?」
「は、はい何でしょう?ティニーさん」
「お仕事を済ませてからですよ、本を読むのは」
「はい・・・」

 グランベルはセリスとイシュタルが問題なく統治している。 聞いた話だともう30年したら、王制を廃止するらしい。

「やっぱり、教育機関がいるね」
「ええ、公共のね、これを作るのは結構大変ね」
「うん、そうだね。まっどうにかなるよ」
「ふふ、セリスらしい」
「あはは」

 リリスとヴォルガングはこの大陸には居ずらかったらしく、 大きめの船を創ってから新大陸を探しに行った。
 新大陸は見つかったかどうか分からないけど元気にしてると良いと思う。

「お母さん?」
「どうしたの?ルーグ?」
「ううん僕じゃないよ。お母さんがぼーっとしていたから」
「ふふ、そうね少し考え事していたの」
「考え事?」
「ええ」
「おかーたま、ただいま!」
「ははうえ、たただいまかえりました」
「お帰りなさい、ノルン、ケルプ楽しかった?」
「「うん!!」」
「そう、よかったわね、 あらこんな時間ね三人とも手を洗ってきさない、ご飯にするから」
「「「はい!」」」

 ガチャ

「ただいま」
「お帰りなさい、あなた」
「お父さん、お帰り」
「おとーたま、お帰りなさい」
「ちちうえ、おかえりなさいませ」
「ただいま」

 そして私達の間には三人の子供達がいる。

「これで家族水入らずで過ごせるわね」
「ああ、やっと休みが取れたんだ。楽しまないとな」
「ふふ、そうね。ご飯作るから、手を洗って待ってて、すぐ出来るから」
「ああ」

 私はとても幸せな時間を少しずつ過ごしている。

 

「もう寝たみたね」
「ああ、いいものだな自分の子供の寝顔を見るのは」
「そうね」
「何時になるのだろうな・・・」 そう、私の血がこの子達を運命という荒波に誘う時は
「分からない、でもその時が来るまで愛してあげたい」
「ああ、でも心配はしないのか?」
「ふふ、心配する必要はないじゃない」
「そうか?」
「当然よ、だって。私とあなたの子供だからね」


 第一部 完



 後書き

 あうーやっと第一部(仮)?が終了しました。リノク嬢の物語いかがしたか?
 物足りない、続きを書けなんて言う感想をいただけたのなら、狂喜して続編を書かせていただきます。
 つまんないとか俺的に好みじゃないとおっしゃる方が居るのであらば、何か別のを書かせて貰います。

 ・・・って!どっちも同じやんけ!!

 とりあえず、リノク嬢の物語は終わりを迎えました。
 ですが、混沌の神の血を引く者の物語は終わっていません(たぶん)
 とにかく、1つの物語を完結させることが出来ました。
 私のへっぽこなSSを贈らせていただいた、マルチくうねるさん。
 感想、誤字指摘等有り難うございました。とても励みになったり、とても助かりました。
 この場を借りてお礼を言わせて貰います。
 有り難うございました。



 (くうねるのコメント)
 吉田さん、連載完了おめでとうございます。 読者の皆様、最後まで読んで下さりありがとうございました。

 本編+余話、あわせて9ページ。しかも1ページあたりの分量が多いので、 ぼくの作品に換算すると15ページぐらいという、かなりの長編作品です。
 笑いあり涙あり、古の神とからめた壮大な愛の物語。 これだけのスケールの大きな作品を完成させた構想力と まとめ方の見事さ、長期連載を継続させた情熱は、素晴らしいものですね。

 圧倒的な強さと過去からの悲しい因縁、さばさばした優しい性格を持つ リノクの魅力的なキャラクターにも引き込まれました。
 オリジナルの武器や魔法、「狂神の娘」という設定など、 非常に独自要素の強い作品でもあり、そこでもいろいろ楽しめます。

 ぼくと吉田さんでは、作風が全く異なります。二人の作品を ある程度読んだ方はおわかりかと思いますが。 「いつ誰が何を…」を地の文で事細かに説明し、情景描写も多くはさみ、 だらだらと書いていくのがぼくの流儀。一方、台詞だけのやりとりを得意技とし、 テンポよく読者を引きこんでいくスピード感重視の文章が 吉田さんの持ち味だと思います。

 連載中は、吉田さんから投稿された作品を各話ごとにぼくが逐一チェックし、 内容や書き方について一度コメントを出して、吉田さんに修正して いただいてからアップするという手順をとっていました。
 連載開始当初は、ぼくが自分の基準で判断して、説明を増やすような要求を していたのですが。そのうち、それでは吉田さんの長所である簡潔さや スピード感を殺すのではないかな〜、と思いなおし、 後半はコメントの観点を変えたといった話もあります。

 この作品を読んでの感想がありましたら、ぜひぜひ メールか掲示板にお寄せ下さいませ。
 作者・吉田夏央さんへのメールの宛先は こちらになります。



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