君よ


あれほど楽しみにしていた、あの娘とのその約束を永遠に果たせぬまま、 こうやって君は行ってしまった。
これほど伸びた背は何のためだ?
君のために心を痛めてくれた母はいったい何のために、君を産んだのだ?
君の幸せを願い今日も働いている君の父は、何のために昔の君を叱ったのだ?
もはや知りえぬ事もない、もはや会うこともできない君の子供は 永遠に僕らの前に現れることなく君とともに消えていった、 この血なまぐさい戦場は君の光に溢れた未来を奪い、 耐えられぬ悲しみを我々に落としていった。
一体誰が柔らかな乳飲み子の肌を野獣の爪で引っかくようなマネをしたというのだ?
野獣の爪で引き裂かれた乳飲み子はこれから何を望んで生きていけと言うのだ?
また今日も蠢く欲望の塊が、幾多の夢とか希望とかいう人々の気持を奪いながら、 暖かな土壌は悲しい彼らの血で埋められていく。



(ペタジーニの嫁さんからのコメント)
これは誰という訳でもなく、亡くなっていった一般兵の気持を少し歌ってみました。



 セリス(コメント by マルチくうねる)
 こちらは、ペタジーニの嫁様から投稿していただいた作品です。

 戦争を描くファイアーエムブレムでも、ほとんど語られることが無いのが、 一般の兵士、力も名前も無い者たちのことです。
 戦争は、民衆のためという大義名分をいくら掲げても、つまるところ、 弱いもの、力のないものを苦しめる…。重い真実が、のしかかります。
 妻と子を残したまま死に行く兵士の無念が、物言わぬ荒野に積み重なって…。


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